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2007.09.06 Thursday

つかこうへい氏のすばらしい取り組みに対して思ふ

お知らせ 上演台本について(つかこうへい事務所オフィシャルホームページ)

脚本家のつかこうへい氏が自分の作品をネットから自由にダウンロードして使えるという取り組みをはじめました。
一般的にはまだそんなに知られていない作家の方が世にでるきっかけづくりのために作品をネット上にアップするということはよくありますが、つか氏ほどの経験・実績をもった方がこのような試みをはじめたのは、日本においてはあまり聞いたことがありません。

しかも、ダウンロードされた台本については、「営利を目的としない、2000円〜3000円でやる小劇場や学生さんの小さな劇団等の方の上演料はいりません。自由におやり下さい。お知らせだけ郵送でくだされば結構です。」とのことで、これは関係者にとってはかなりうれしいことなのではないかと思います。

私も学生時代に演劇をちょろっとかじっていたので心情的にわかるのですが、すばらしい台本を演じることはとても楽しいし、演劇を志すものにとっても非常にいい勉強になるものです。ただ、当然のことながら、ひとつの作品を公演するにはお金が結構かかるし、ましてや利益なんてまず出ることのない中で、台本の使用料までとられてしまうというのはなんともキツイ話だったりします。

この試みをきっかけに、いろいろなところでいろいろな人たちがつか氏の台本を上演する機会が増え、今よりももっとたくさんの人に演劇の楽しさ・感動を伝えることができるようになることでしょう。

とてもすばらしい取り組みだと心から思いました。

この記事を発見したのは、はてブだったのですが、やはりというかコメント覧には多くの賞賛が記載されてます。

そこでひとつ気になったのは、つか氏と同じフィールドで多くの実績をあげている劇作家について、対照的に批判的なコメントがつけられていることでした。
詳しいことはわかりませんが、検索をして調べてみるに、当該著作者は基本的に上演許可を出さないというスタンスの持ち主で、氏の作品でコンクールに出場し決勝まで進んだが、そのことが発覚したことで主催者側が氏に事後承諾を得るかたちでお願いしたにもかかわらず、結局許可がおりずその学校が決勝にでれなくなったということもあったそうです。

このようなエピソードが、昨今の音楽業界における著作権のあり方に関する問題と重なったのと、それらの件と比して対照的に太っ腹なつか氏の今回の行為により、某劇作家に対する批判へとつながったのだろうと思われます。

この部分についてはちょっと違和感を感じました。

著作権というのはその名のとおり作品の著作者に属するものであり、その使用において第三者は、必ず著作者の承諾を得るということが前提になってます。氏はその前提に従ったまでであって、まあ心情的には学校のコンクールならばいいじゃんという気がしないまでもないですが、それは著作者にとっては許容できない行為であったということで、ここは著作者の判断に敬意をはらうべきであると思います。

その意味で、つか氏が公開にふみきったということに対して某氏が批判をうけるというのはどうも筋が違うのではないかと思いました。まるで、公開するのが善で公開しないのが悪みたいな感じです。

昨今の著作権に関する問題でもっとも憂うべきことは、その管理主体がなんであれ、なんでもかんでも杓子定規的にその使用方法を決められてしまうように著作物が管理されている状況であることだと思います。

著作者がOKならば、その作品を無料で使用してもよいとか、有料にするにしても、その利用用途に応じて柔軟に使用権設定を付与することができる。こっちの作品はだめだけど、こっちの作品ならOK、もしくは期間限定なら使ってもいいなどなど。。権利条件の設定方法はいかようにもあるはずなのに、それがほとんど選択肢のない状況におかれているということが問題なのだと私は考えます。

著作者に敬意を払い、著作者自身がその著作物の使われ方を判断する。そしてその判断に敬意を払うこと。それが良質な著作文化をつくっていくのではないかと思ってます。

劇作の権利に関することは、音楽に比べある意味管理が厳密でないために、今回のつか氏のような試みが実行できたのでしょう。
著作をオープンにしていくことで、その分野に前向きな変化がおきるようであれば、著作権のあり方について一石を投じることになるに違いありません。
この変化はネットと著作権の問題を考えるうえでとっても重要な試金石となるはず。今後、何がどう変わっていくのかとても楽しみです。

ということで、だらだらと書いてしまいましたが、何が言いたかったかというと、作品を自由に使わせてくれるようにしてくれるのはとってもありがたいけど、そうでない場合でも、著作者のスタンスには敬意をはらうべきなんじゃないかなあということでした。

ひさびさに長く書いてしまったぞ。
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